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北野武が新しい道徳で語る大学中退のエピソード

公開日: : 最終更新日:2015/10/14 芸能

「新しい道徳」(北野武著 幻冬舎)の「第四章05」。






ここで武さんは、大学(明治)を中退したときのことを、



俺にとっては、群れから飛び出すということで、自殺するにも等しい決断だった




と語ります。

「群れから飛び出す」とは、“母親の道徳観に従って”ということです。
武さんほどの人でも母親の影響下で生きていた、そりゃそうか、と思う一方で意外です。



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群れから出たら空が高くて広かった


大学を中退して芸人を志したとき、

浅草でのたれ死にしてもいい

そう思ったそうです。そして、



そうすると心に決めたとき、見上げた空がほんとうに高くて広かったってことだ。ああ俺は、こんなに自由だったんだなあって思った


と。

武さんのような“偉人”でなくても、そのような経験はあるのではないでしょうか。

私は、“警察から逃げたとき”です。



自然が美しかった



足成富士山


私は、進学校から国立大学、そして卒業後は警察官になりました。

本当にそれは自分が心から望んだ道なのか?

と問われれば、今ならはっきりと

いいえ

と答えることができます。

警察官になり数か月が過ぎたとき、私は警察から逃げ出しました。犯人ではなく警察官として逃げたのです。
ようは職場放棄ですね。

その後、一ヶ月の間、私は日本中を彷徨(さまよ)いました。のたれ死にしても仕方がない、そう思っていました。

その一ヶ月間に見た自然は本当に広大で美しかったのです




死を意識したとき生きることを感じる



足成川


どのようなときに、「生きている」ことを感じますか

これも小学一・二年生の道徳教材に書いてあることです。

武さんは、これについて



そういうことを感じるのは、病気で入院してようやく退院するときとか、海でおぼれかけたときとか、要するに、死を意識したときでしかないはずだ




と述べています。

私が「生きている」と感じたこと

それは“警察から逃げた”話の続きになりますが、日本中を彷徨って最後に辿り着いた富士山でのことです。
お金もなくなり私は富士山中にいました。季節は冬ですから雪も積もっています。私は雪の上に腰掛けじっとしていました。

夜になり寒さが尋常ではありません。今でも忘れないのが、心臓の鼓動が音として耳に聞こえるくらい大きくなっているのです。

ああ、俺は生きようとしているんだ

そう感じました。

結局そのまま朝を迎え、私は“群れ”へと帰ることとなりました。

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